写真撮影の技術に貢献したフランス人とアメリカ人

世界で最初の写真画像を作ることに成功したのは、18世紀半ばのフランスに生まれたニエプスという物理学者だとされています。1820年代に彼が撮った写真の原版は、現存する世界最古のものとなっています。とはいえ、彼の方法では8時間もの露光が必要であり、出来上がった画像も鮮明さに欠けるものでした。ですが、ニエプスの死後、彼のパートナーであったダゲールという実業家がニエプスの技術にさらなる改良を加え、より露光時間の短い、より鮮明な画像を映し出すことを可能にします。

とはいえ、その後の数十年間、手間もお金もかかる写真撮影は、一般の人々の間に広まることはありませんでした。しかし、19世紀の後半になると、アメリカ人のイーストマンという人物が、写真を人々にとって身近なものにさせました。彼が1880年に立ち上げた会社は、世界で初めてロールフィルムおよびカラーフィルムを発売した会社として知られます。1888年、その会社はロールフィルム内蔵の携帯用箱型カメラの販売を開始しました。

これは初心者でも簡単に撮影できるカメラとして、多くの人々に愛用されるものになりました。その当時は、撮影をすべて終えた後、カメラを内蔵フィルムごと工場に送ると、そこでフィルムが処理され、現像された写真とともに新しいフィルムを装填したカメラが送り返されてくる、という仕組みになっていました。その料金が手ごろであったことも人気の一因だったようです。

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